無頓着な松のショートエッセイ

いろんなことに無頓着な著者が、なんとなく思ったことをエッセイ風に書き連ねる雑記ブログです。何か感じるところがあったりしたら嬉しいですが、気軽に読んでもらったらと思います。


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加藤咲子『四十代の同窓会』読了

私にしては珍しく小説なのですが、加藤咲子さんの『四十代の同窓会』を読みました。これも前に読んだのですが、Kindleにそのまま残っていたのでもう一回読もうと思って読んだ次第です。これが面白くて、あっという間に読んでしまいました。


まず、登場人物ごとに高校時代のエピソードが語られ、それから時が経ち再開、同窓会が開かれ、何人かの登場人物については後日譚が語られる、という形で話は進んでいきます。ある意味当然かもしれませんが、高校時代のエピソードが分量的には一番多く、同窓会の描写はそんなに多くありません。そりゃあ、ただ同窓会でワイワイ言うだけの話じゃ面白くないですもんね。どんな人がどんな人生を送ってきてそれぞれ集まってるかというのが肝ですよね。


その高校時代のエピソードですが、みんな恋愛話です。そう、楽しい学生時代を過ごした私に唯一欠落している要素です。なので、恋愛話は自分にとって共感できないものとして、つまらなく感じるかもしれないなと思ったのですが、そんなこともなく、楽しく読み進めることができました。アレですかね、警察官になったことも、犯罪を犯したこともないけど、刑事ドラマは楽しく見られる、みたいな感じですかね。まあ、知らない人に告白され、友人にお墨付きをもらったとはいえ、それでOKして、ろくに話もしたことのない人と付き合うというのは理解できないところではありましたが…


しかしこの本を何度も読むということは、やっぱり同窓会に出られなかったのが心残りというか、みんなに会いたかったというのと、忘れ得ない郷愁と地元志向というのがあるんでしょうねー。この本を読んでいる時も、一番楽しかったのは、分量の多かった高校時代のエピソードのところじゃなくて、量的には少ししかなかった同窓会当日のところでしたもん。


私が出られなかった同窓会というのは中学の同窓会ですが、高校の同窓会も公式のものが毎年開催されています。恐らくは先輩方の参加が多いのでしょうが、同級生もある程度は参加しているようなので、懐かしい出会いはそこでも可能ではあります。でも参加したことないんですよね。開催が10月とかなので、土日だけで東京から福岡に帰り、同窓会に出て一泊して翌日東京に戻ってくる、次の日から即仕事というのはなかなかきついものがあります。


なので、出席するとしたら、有給を一日なり二日なりつけて帰省するということになるのかな。旅費もそうだし、やっぱり大変です。でも、ポイントサイトでポイントを貯めてマイルに交換し、特典航空券をゲットするとかできるので、今年行けるか来年になるか分からないけど、近々参加して、昔話に花を咲かせたいと思います。

最後に、本のあとがきに、「ある人は言いました、人生最後の二十年はいらないから、もう一度だけあの高校三年間を過ごさせてくれ、と。」という一節があります。妻との穏やかな日々があるので全面的に同意とはいきませんが、気持ちは分からなくもないですよね。